中山道全国協議会

中山道宿場会議 開催趣旨

中山道は、130年の昔、日本の主要道路であり、この宿場を有した我々のまちは、その歴史・文化とともに発展を遂げました。明治維新を迎えた日本は、大正・昭和と移るにつれ、世界に類のない経済発展を続けました。小さな大陸・日本は「経済大国」といわれるまでに成長しました。

しかしながら、便利な世の中にあって、中山道は歴史遺産の一つとなり、その文化や史跡の大半以上は、年月の経過とともに消失しました。一部の文化財や史跡がその地域の人々によって伝承され、保存されているばかりとなりました。中山道は今「線から点」として伝承されようとしています。

旧街道・宿場街として近隣の地方文化の中心地として栄えたまちに住む我々は、その地方の文化や遺産を受け継ぎ、あるいは発掘し、子ども達に夢を与え、経済発展の快適性に加え、「心豊かな」暮らしを実現しなければなりません。

ここに、旧街道の宿場街に住む我々は、今後さらに果たさなければならない重要性を認識し、中山道宿場街のある市町村のそれぞれの経済活性化と文化の総合発展を目的として、次の四項目を提案いたします。

一、中山道の歴史を活用し、まちの活性化を積極的に推進します。
一、豊かな創造性を発揮し、子ども達に夢を与え、地域に根ざした事業を展開します。
一、互いに協力し、宿場街文化の保存と「道」の復活に努力します。
一、研鑽と親睦を目的とし、宿場会議の継続開催を図ります。

昭和62年6月